易学(えきがく)とは、正式には「易経」という3000年以上前の古代中国の書物の解釈学!
「易経」は「書経」「詩経」「礼経」「春秋経」と並び儒教の基本書である「五経」の一つであり、その筆頭に挙げられるほど重要な経典なのです。
儒教とは、孔子を始祖とする思考・信仰の体系で、2000年以上の歴史を持ちます。ことさら、キリスト教で言う聖書のような物とも言えます。
そんな「易経」は「帝王学の書」ともいわれ、万物の真理を説き、人がいかに人生を生きるべきかを説いており、倫理書、哲学書としても読み継がれているほど。
「易経」は占いのテキストであると同時に、哲学書でもあり、古代より多くの人々が研究を重ねてきたわけなんです。今日でも日本人の思想や生活習慣に大きな影響を与えています。
中国の偉人、孔子が何度も読んだために本の綴じ紐が三度も切れてしまったという「葦編三絶」という有名な故事があるくらいです。
東洋だけでなく、有名なところではスイスの心理学者であったユングも「易経」を研究しています。
著者は古代中国の神話に登場する伏羲(ふくぎ)とされていて、太古よりの占いの知恵を体系組織化し、宇宙観にまで昇華させているのです。
そんな易学からわかること、それはこんなようなことです。
- 特定の人との結婚は吉か凶か?幸せになれるのか?
- 転職したいけど、本当にするべき?
- ご近所トラブルに悩まされているがどう解決するべきか?
「易学」は「変化のすじみち」をとらえる学問です。
「今、どのように行動するべきか?」「どんな問題点があるのか?」など、過去・現在・未来の出来事が自分に与える結果を見てもらうにはぴったりです。
「彼は私のことをどう思っているのか?」「上司の自分に対する評価はどうなのか?」といった他人の感情を占うのには適していません。
易学で当たるおすすめの占い師さん
易をマスターしている占い師さん3選ということで、3名の占い師さんを紹介します。
逸季(いつき)先生(ヴェルニ所属)
逸季(いつき)先生は占い師家系に生まれた先生。
鑑定歴は20年以上とベテラン先生です。これまでの鑑定の中では複雑な人間関係をはじめ、愛憎劇や仕事関係など、様々な問題を解決に導いてきました。
以前は透視のみを使い鑑定していた先生ですが、より精度の高い鑑定を求め、易を初めてとした統計的な占術を取り入れました。
相談者の細かな気持ちをタロット、偶然の出来事の積み重ねなどは易、と言ったように様々な観点から行う鑑定が逸季(いつき)先生の当たる鑑定を支えています。
慈愛に溢れるお人柄で、世代を問わず多くの相談者さんに愛される先生です。
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ゆり先生(ウラナ所属)
ゆり先生は『ウラナ』所属の先生です。
ゆり先生は易をメイン占術として使用するスペシャリスト!明るい鑑定が印象的で、よく笑う先生です。
社会人経験が長い先生は、仕事の相談でも安定感抜群。
実際に仕事をしていたからこそ通じる空気などもしっかりわかってくれます。
ズバズバいうタイプの先生ではないものの、物事の本質をよく理解されていらっしゃり、アドバイスも具体的かつ的を得ています。
ゆり先生は聞き上手で、たくさん話したくなる先生で、すごく癒されます。
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粋蓮(スイレン)先生(ピュアリ所属)
粋蓮(スイレン)先生は易学に精通したピュアリでも人気の先生。
悪い状況においても、易学の力で明確な改善方法を提示することで、恋愛・仕事・家庭の問題など、ジャンルを問わず様々な問題を解決に導いてきました。
長きに渡って、相談者の心を癒し新しい道を切り開くことをお手伝いされてきた先生です。
幼少期より自分の能力に気づいた先生は、あらゆる占術を学び習得。どんなに複雑な悩みであっても、その原因を根本からつきとめるという先生です。
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易の基本的な考え方
まずは、易占いの根本的な考え方として、万物は「陰」と「陰」で成り立っているとしています。表と裏、男と女、昼と夜という具合です。
「陽」は積極的・剛強的なものを象徴し、「陰」は消極的・柔弱的なものを象徴します。
「陰」は暗い、冷たいといったネガティブな部分だけでなく、安定、創造、静寂、ゆっくりといった意味合いも持ちます。
また「陽」は明るい、はつらつといったポジティブな部分を表すのですが、陰陽二つの要素は相反すると同時に混ざり合って初めて世界は完全なものになるというのが陰陽思想なのです。
中国のすべての占いはこの陰陽思想を取り入れているのです。
四象と八卦と六十四卦
四象(ししょう)とは、「陰」と「陽」が混じり合うことを言います。
つまり、「陽」には「陽の陽」と「陽の陰」があり、「陰」には「陰の陰」と「陰の陽」があるということ。これをそれぞれ、「老陽」「少陽」「老陰」「少陰」と呼びます。
- 「陽の陽」=「老陽」
- 「陽の陰」=「少陽」
- 「陰の陰」=「老陰」
- 「陰の陽」=「少陰」
四象にさらに「陰」と「陽」付け加えたものが八卦となります。
- 「陽の陽の陽」= 乾(天)
- 「陰の陽の陽」= 兌(沢)
- 「陽の陰の陽」= 離(火)
- 「陰の陰の陽」= 震(雷)
- 「陽の陽の陰」= 巽(風)
- 「陰の陽の陰」= 坎(水)
- 「陽の陰の陰」= 艮(山)
- 「陰の陰の陰」= 坤(地)
全ての物事は四象で表されると考えられてきました。しかし、思想が高度になるにつれて、八卦へと細分化。さらに八卦と八卦を掛け合わせた六十四卦へと進化します。
下卦/上卦 | 乾 (天) | 兌 (沢) | 離 (火) | 震 (雷) | 巽 (風) | 坎 (水) | 艮 (山) | 坤 (地) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
乾 (天) | 乾為天 (けんいてん) |
沢天夬 (たくてんかい) |
火天大有 (かていたいう) |
雷天大壮 (らいてんたいそう) |
風天小畜 (ふうてんしょうち) |
水天需 (すいてんじゅ) |
山天大畜 (さんたいちく) |
地天泰 (ちてんたい) |
兌 (沢) | 天沢履 (てんたくり) |
兌為沢 (だいたく) |
火沢盻 (かたくけい) |
雷沢帰妹 (らいたくきまい) |
風沢中孚 (ふうたくちゅうふ) |
水沢節 (すいたくせつ) |
山沢損 (すいたくせつ) |
地沢臨 (ちたくりん) |
離 (火) | 天火同人 (てんかどうじん) |
沢火革 (たくかかく) |
離為火 (りいか) |
雷火豊 (らいかほう) |
風火家人 (ふうかかじん) |
水火既済 (すいかせきせい) |
山火賁 (さんかひ) |
地火明夷 (ちかめいい) |
震 (雷) | 天雷旡妄 (てんらいむもう) |
沢雷随 (たくらいずい) |
火雷噬嗑 (からいぜいごう) |
震為雷 (しんいらい) |
風雷益 (ふうらいえき) |
水雷屯 (すいらいちゅん) |
山雷頤 (さんらいい) |
地雷復 (ちらいふく) |
巽 (風) | 天風姤 (てんぷうこう) |
沢風大過 (たくふうたいか) |
火風鼎 (かふうてい) |
雷風恒 (らいふうこう) |
巽為風 (そんいふう) |
水風井 (すいふうせい) |
山風蠱 (さんぷうこ) |
地風升 (ちふうしょう) |
坎 (水) | 天水訟 (てんすいしょう) |
沢水困 (たくかかく) |
火水未済 (かすいびせい) |
雷水解 (らいすいかい) |
風水渙 (ふうすいかん) |
坎為水 (かんいすい) |
山水蒙 (さんすいもう) |
地水師 (ちすいし) |
艮 (山) | 天山遯 (てんざんとん) |
沢山咸 (たくざんかん) |
火山旅 (かざんりょ) |
雷山小過 (らいざんしょうか) |
風山漸 (ふうざんぜん) |
水山蹇 (すいざんけん) |
艮為山 (ごんいざん) |
地山謙 (ちざんけん) |
坤 (地) | 天地否 (てんちひ) |
沢地萃 (たくちすい) |
火地晋 (かちしん) |
雷地豫 (らいちよ) |
風地観 (ふうちかん) |
水地比 (すいちひ) |
山地剥 (さんちはく) |
坤為地 (こんいち) |
つまり八卦と八卦で表を作ったわけですね。
自分をそれぞれの卦に当てはめ、占っていくということです。
爻(こう)
爻(こう)とは、簡単に言うと「陰」と「陽」を表す記号です。
- 陰:『- -』
- 陽:『―』
四象・八卦・六十四卦のそれぞれの卦は全てこの爻(こう)を使って表すことができます。
例えば、「老陽」は陽と陽なので『⚌』、「少陽」は陽と陰なので『⚎』、陰と陰の「老陰」は『⚏』といった具合です。
八卦であれば、陽と陽と陽の性質をもつ乾(天)は「☰」、兌(沢)は「☱」、離(火)「☲」、震(雷)「☳」、巽(風)「☴」、坎(水)「☵」、艮(山)「☶」、坤(地)「☷」になります。
六十四卦の表では、八卦と八卦を重ねて作られているので、一つの卦は6本の爻から成り立っていることになります。
6本の爻の1番下から順に初爻(しょこう)、二爻(にこう)、三爻(さんこう)、四爻(よんこう)、五爻(ごこう)、上爻(じょうこう)と呼びます。
初爻から三爻までをあわせて内卦(ないか)、四爻から上爻を外卦(がいか)と呼びます。
古代中国では、宇宙における物事の変化、調和や相関は全て六十四卦を通じて理解していました。
易学で占ってもらう必要な道具は4種類!
まず、易学で占ってもらうには、道具が必要です。正式には、この4つの道具を使って占うのが一般的です。
- 筮竹(ぜいちく):30cmから50cmくらいの長さの竹の棒50本のこと。
- 算木は、陰陽の印や八卦が表示された、四角い板です。筮竹で出した数を、八卦に当てはめて表示するために使用します。
- 筮筒(ぜいとう):筮竹から抜き出した1本を入れておく筒です。
- 卦肋器(けろくき):数えた筮竹を置いておくための道具です。
しかしながら、これらを使用すると大変な手間がかかるため、本格的な易者でなければ、あまり使うことはないでしょう。電話占いでよく使用されるのは、サイコロやコインなどです。易占いで大切なことはその形式ではありません。あくまでも重要なのは、正しい解 ですので、使用する道具が違うからといって、その精度は全く変わりません。
より一般的な占い方法をいくつかご紹介します。
サイコロ投げ
サイコロを使って占う方法です。
八卦の文字が書かれた八面体のサイコロを2つ、六面体のサイコロを一つ投げることによって占います。
八面体のサイコロが六十四卦の下卦と上卦、六面体のサイコロが爻(こう)に対応します。
つまり、六十四卦の表から一つの卦が導かれるということです。
コイン占い
コインを投げて表と裏の組み合わせで占う「擲銭法」という方法です。コインの裏と表が、陰に対応しています。コインを6枚投げ、そこから卦わ割り出します。そして、最後に1枚のコインを投げ、爻を弾き出すという方法です。
易は偶然の積み重ねから未来を読み取る占術
「易」という字は変化を意味しており「経」は織物の縦糸のことです。そこから経は「道」または「すじみち」をあらわしているのです。
すなわち「易経」とは「変化のすじみち」という意味であり、陰陽という2つの元素をもとに森羅万象の変化の法則を説いているのです。
従って、「易」は「今が悪くてもいずれ良くなる」「今良くてもいずれ悪くなる」といった変化を前提としており、占者は相談相手を良い方向に導かなければなりません。
「易」の基本理念は偶然から必然を見つけることにあり、偶然の積み重ねから未来を読み取っていきますが、これは「易」が宇宙の法則に基づいた占法だからなのです。
「易」の基本は八卦であり、それを掛け合わせて六十四卦が作られています。六十四卦はそれぞれ6つの爻から成り立っており、爻すべてに意味があります。
つまり、その組み合わせは384通り(64x6)あるということ!タロットカードに例えるならカードが384枚あるということになりますので、それだけでも「易」という占いがどれだけ詳細に結果を得ることができるのか、ご理解いただけるかと思います。
易学の歴史は紀元前から!
易学(えきがく)というのは正式には「易経」という3000年以上前の古代中国の書物の解釈学です。古くは殷の時代(紀元前17世紀頃-紀元前1046年)に前身となるものがあり、現在のような形になったのは紀元前12世紀ごろからと考えられています。
「易」はもともと殷の時代に亀の甲羅を焼き、どのようにヒビが入ったかで占う卜占から端を発しています。
亀の甲羅が入手し辛いことから周の時代に長寿で知られる「めどぎ」という植物の茎を使って占うようになり、竹の棒を使うやり方へと変遷していきました。
「易経」は、伏羲(ふくぎ)と呼ばれる人物が記したものです。伏羲が八卦を考案し、その後中国の王朝である周(紀元前1046年頃-紀元前256年)の創始者である文王がこれを重ねて六十四卦を作ったといわれています。
当時から「易経」の中国における重要性は大変高く、のちの秦の始皇帝(紀元前259年 - 紀元前210年)が思想の弾圧のために、書物を焼き払ういわゆる焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)を免れています。すなわち、政治や戦争の際、有益な手段として「易経」が使われた証拠であり、占術としての位置付けが高かったことを示しています。有能な易学者は、権力者の片腕として重用され国家の命運を担っていたとの書物も多く残っていることからも、うかがい知ることができます。
まとめ:384通りから占う易学とその基本概念!易学おすすめの占い師さん3選!
易学は「易経」の解釈学ということができます。「易経」の中国における重要性は大変高く、古代中国では、宇宙における物事の変化、調和や相関は六十四卦を通じて理解していました。当時の中国を納めていた王朝でさえ、戦争や政治に関する重要な判断が求められる局面で使用していたのです。
易は偶然を重要視していて、そこから未来を占ってもらう占術です。古代中国からの天文学的なデーターの蓄積を感じることができる占術ということができるでしょう。
占いでは、よく「当たるも八卦当たらぬも八卦」と言いますが、この言葉の由来は本項にて解説した八卦です。
易を含む儒教は、今日の日本でも日本人の思想や生活習慣に大きな影響を与えています。その易を用いた占いは、日本人の考え化や生活スタイルとも非常にマッチする占いです。
中国3000年の歴史とはよく言いますが、それよりも長い歴史を持つと言っても過言ではない「易」で、過去・現在・未来を占ってもらいましょう!
きっと、自身の進むべき方向が見えてくるでしょう。