電話占いはとっても便利です。
困ったら電話で占ってもらえるので、恋愛に限らずとも、進路相談や引っ越しの場面なんかでも活躍します。
ただ、便利だからといってなんでも相談できるわけではありません。
多くの電話占いでは、以下の項目についての相談をお断りしています。
- 探し物・人探し
- ギャンブルについての質問
- 病気の診断
- 試験の合否
では、なぜこれらのことを占うことができないのでしょうか。
それは占いのもつ本質的な性質に深く関わってきます。
なぜ占えないことがあるのか?
探しもの、ギャンブル、病気や合否などはなぜ占えないのでしょうか。
それはなぜかというと、純粋に「答えることができないから」です。
例えば、「彼氏は明日どこにいますか?」という質問をすると、生年月日などの情報、性格などの側面からイメージで教えてくれることはあるかもしれません。
しかし、決して「表参道に買い物にいく」という具体的な回答は期待できないでしょう。
またギャンブルについても、「明日の競馬はどの馬が勝ちますか?」といった質問に答えることはできません。
病気の診断についても同様で、こちらも生年月日などの情報、性格などの細かい情報からある程度気をつけなければいけない体の部位などは教えてくれることがあっても、具体的な病気の診断などはできません。
試験の合否についても、試験は個人の能力の問題で、具体的な回答は難しいでしょう。
でもなぜ占えないことがあるのでしょうか。
それは多くの占術は統計の一種であるということです。
ここで統計の「一種」と呼ぶのは、学問的観点から占いを統計学と呼ぶことはできないからです。
占いで扱う分野は、データを数値化できるものではありません。
占いは『傾向』の蓄積と『経験則』で成り立っている
統計学と呼ぶからには、データの量と質の確保が前提となり、それらのデータも正しくサンプルされたものである必要があります。
すなわち占いとは、占術としてのデータ化できない事象の感覚的「傾向」の蓄積、そして占い師さんの「経験則」の2つによって成り立っています。
風水のように、占術によっては誕生から何千年と立っているものもありますので、その「傾向」も随分と蓄積されています。
なので、占術としては統計とも呼べるような精度を持っているのも確かです。
話を戻すと、「彼氏は明日どこにいますか?」や「どの馬が勝ちますか?」 といった質問は、占い、または占術が発展してきた歴史、そして求められている情報の種別を考えると、「傾向」は蓄積されていません。もっとも、占いは普遍的・一般的な事象を視るために発展しました。
つまり、その問題への回答は占い師さんの「経験則」によってのみ導かれるのです。
占術という「傾向」の蓄積がない場合は、「占い」とは呼べません。
仮にこれらの問題を解決したい場合は、質問を変える必要があります。
占いのキモは質問の仕方にあり
例えば、「彼氏は明日どこにいるの?」と聞きたい場合は、「彼はどういう心理状態なの?」と質問し、生年月日などの情報から占星術で占ってもらうことで、その心理状態から場所を予測できるかもしれませんよね。
また「明日の競馬で勝つ馬は?」という質問は、「明日のラッキーカラー・ラッキーナンバーは?」という聞き方が適当だと思われます。競馬の馬には番号や色が割り振られているので、ラッキーカラーやラッキーナンバーが分からば、必然的に馬を絞ることができます。
ただし、必ず当たるとは限りません。繰り返しになりますが、占いは統計の「一種」で、平たくいうと確率論です。
病気の診断については、医師法によって定められている通り、医療及び保健指導を行うものは医師国家試験に合格、厚生労働大臣の免許を取得しなければいけません。
つまり、電話占いでの診断は法律違反です。
ただ、医療においては「診断」とは患者の健康状態や疾患などの兆候を検査するプロセスのことをさします。
なので、例えば「来年の年末に体の一部に異変が現れます」というような占いは診断行為には当たりません。
試験の合否についても、よく「先生が大丈夫って言ってくれたから安心して寝られます」と言った口コミがありますが、それは占術によって導き出された結果ではなく、占い師さんの主観である可能性が高いです。
試験の合否は、個人の能力の問題です。
例えば、学問成就で有名な湯島天神で、大吉のおみくじを引いたからといって、受験に成功するとは限りませんよね。
占ってもらえるとすれば、試験の結果ではなく、その試験の先のことでしょうか。
高校や大学の入学試験、仕事での昇進試験などであった場合を想定すると、「私は入学・昇進後にOOをしたいのですが、性格的に向いていますか?」と言った質問の方が、占い師さんはお答えしやすいのではないかと思います。
もしくは、試験の勉強の仕方などを相談するのが良いと思います。一例ですが「夜に勉強するべきか、朝に勉強すべきか、どの科目が性格的に向いているか」などです。
まとめ:占いは決して全てを答えてくれるわけではない
占いは統計の「一種」です。人探し、競馬の勝ち馬予想や試験の合否など、占い師さんの立場から断言することはできません。
それはなぜかというと「占うことができないから」です。
電話占いという観点から考えると、占うことができないことを占い師に聞くということは、時間を無駄にしてしまうという点でももったいないことです。
時間を無駄にしてしまうということは、料金を無駄に支払ってしまうということです。
電話占いをするという場合は、この点を踏まえて占い師にする相談を決めたり変えたほうが良いです。
「占い」は、長い年月によって占術に蓄積された過去の感覚的「傾向」、そして占い師さんの「経験則」によって成り立っています。
仮に本当に競馬における勝ち馬がわかるのであれば、占い師さんとしては活動しないでしょう。
なぜならギャンブルで勝つ術を知っていれば、占い師さんは全員億万長者になっているからです。
ですが、そうはなっていないということに占いの本質があります。
それらの質問に対して、正しい回答を得るためには質問の方法を変えることがいいです。
ラッキーカラーやラッキーナンバー、自分の性格、生まれ持った性質、運勢、気の流れ。など様々です。
占い師は、いくつもの質問に質問を重ね、その事象が起る確率を精査していくのです。
探し物・人探しであれば、自分の性格・相手の性格など、
ギャンブルであれば、ラッキーカラーやラッキーナンバー、日時・日付などです。
病気に関しては、もちろん診断ではなく、今後注意すべき体調などです。
試験に関しては、既に終わった試験の合否の結果ではなく、勉強方法・試験後の話、
などを相談すると良いかもしれません。
稀に奇跡を起こすと呼ばれる霊能者や占い師さんがいます。
そして事実彼らは奇跡と呼ばれるような現象を確かに起こします。
それは彼らも同じプロセスを繰り返し、確率の高い方法や時期、すべての可能性を考慮し、「最善」を探し続けているからです。
「当てる」こと、それは長いプロセスです。
時間が必要ですし、占う側にとっては体力も時間が必要なことです。
しかし、それはあくまでも確率です。
人探しやギャンブル、試験の合否は人生を大きく左右するものです。
占い師さんの視点に立つと、「プロ」である以上、あまりにも無責任なことは言えません。
このような理由から、電話占いには「占えない」相談内容が存在するのです。
- 探し物・人探し
- ギャンブルについての質問
- 病気の診断
- 試験の合否
これらの相談に関しては、占い師が占えない内容です。
電話占いをするという場合は、この点を踏まえて占い師にする相談を決めたほうが良いです。
もし、どうしてもこのような内容についてを占い師に相談したいという場合、前述した通り相談の仕方を変えるということも一つの手段になります。